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    My Cat, My Home #05 | 静けさとあたたかさに包まれて。兄妹猫と過ごす、美しい日常。

    都内の洗練された空間で、兄妹猫・よもぎとわさびと暮らす〈yomowasa〉さん。 穏やかで包容力のある兄と、甘えん坊で主張のある妹。性格の異なるふたりが 寄り添うその日常は、見ているだけでやさしい気持ちになります。 インテリアは、北欧と日本の感性が溶け合う、凛として静かな佇まい。 猫たちにとっても、人にとっても心地よい、美しい暮らしの形を見せてくれました。

穏やかで頼もしい兄と、甘えん坊で気ままな妹。

愛猫は14歳の兄妹猫、よもぎとわさび。よもぎ(愛称:よもげ、よもさん)は気は優しくて力持ち。妹のわさびに対しては、過保護な一面を見せる頼れるお兄ちゃんです。一方のわさび(愛称:わさみ、わささん)は、誰よりも構ってほしいわがままなお姫様。対照的なふたりですが、その関係性こそが微笑ましく、暮らしにやさしいリズムを与えてくれています。

運命の出会いは、喫茶店「ポロン亭」から。

夫が実家で3匹猫を飼うほどの猫好きだったこともあり、いつかまた猫を迎えたいねと話していました。結婚を機に新居を探すタイミングで、不動産屋さんから里親募集をしている喫茶店「ポロン亭」(荻窪)を紹介してもらうという、不思議なご縁がありました。 

当初は1匹だけ迎える予定でしたが、兄妹猫のよもぎとわさびを紹介され、わさびは他の家に行くことになっていました。しかし、ケージに残されたわさびが「なんで自分だけ出してもらえないんだ!」とばかりにギャン泣きして抗議してきたことと、住む予定の家も多頭飼いが可能だったことから、「そこまで兄と一緒にいたいというのであれば」と2匹とも迎えることを決意しました。その頃は、人懐っこいところは一緒でも、穏やかなよもぎと、主義主張の強いわさびという、対照的な兄妹で迎えるのも毎日が楽しくなりそうだと思っていました。 

優しさと強さ、わがままと甘え。その対照が愛しいふたり。

よもぎは、私の理想を詰め込んでできた創造物じゃないかと思うほど、イケメンなのに性格が本当に良いです。わさびを病院に連れて行く際、わさびがギャン泣きすると、必ず「やめてあげて!」と私たちに抗議しにきます。力は強いものの、絶対に人やものを引っ掻いたり噛んだりせず、ドジっ子で甘えん坊。こんな完璧な猫がいるんだといつも思っています。

一方、わさびの魅力は、複雑に混じり合ったべっこうのような美しい毛皮です。特に額と右手にオレンジブラウンが入っているところがチャームポイントです。もうひとつの魅力は、妹らしいわがままなお姫様のような性格です。
よもぎだけを構っていると、抗議しながら間に入ってきたり、一人にされると寝ていてもわざわざ起きてきます。嫌なものは嫌、してほしいことはしてほしいと大声で鳴いて主義主張するタイプです。自分はあんなに助けてもらっているのに、兄が病院に連れて行かれる時は、我関せず。そこが逆に猫らしくて可愛いなと思っています。

穏やかな時間が流れる、ふたりそれぞれの居場所。

14歳と高齢になってきたので、2匹とも寝て過ごすことが増えました。お気に入りの場所はそれぞれ違います。

わさびは昼間にTofmofuさんのベッドマットで外を眺めていることが多いです。夜は&CATさんの爪とぎ「TOG Arc」の上や、小さい時から使っているnekotoさんの猫ベッドで過ごすことが多いですね。朝だけは、人間の朝ごはんに付き合ってあげなければいけないとばかりに、食卓に乗ってくるのがルーティンになっています。

よもぎは、終日だいたい人間の枕の上にいます(笑)。ロフテーさんのオーダーした枕で、首に合わせて真ん中が凹んでいるところが体にフィットしてちょうど良いようです。人間よりも使っています。夜中にやってきて、入れてとばかりに布団をちょいちょいしてきたり、朝起きたら枕をいつの間にかシェアしていたこともあります。 

過保護なくらいで、ちょうどいい。

幸いにも大きな病気はしていませんが、2匹とも高齢になってきたので、餌の食べムラや吐き癖が多くなり、長時間家を空けることがなくなりました。旅行も基本的にはどちらかが残っていたり、日帰りできるところが条件になっています。過保護ともいわれそうですが、人間の都合で連れてきているので、できるだけ良い環境で暮らさせてあげたいと思っています。

また、わさびの腰が悪くなってきたので、高いところに上り下りしたいときはサポートしたり、ベッドに関してはスロープになるようなものを置いて負担にならないようにしています。 

日本と北欧が調和する、穏やかなダイニング。

20代の頃にインテリア関係の仕事をしていたこともあり、良いものばかり見ていましたが、安月給で自分では買えない生活を何年も続けていました。その頃からものが好きで、今は、少し使えるお金が増え、少しずつですが、欲しいものを手に入れていく生活をしています。

空間づくりで意識しているのは、空間に馴染みつつも、少し特長のある形やデザインのものを取り入れることです。家具やインテリアはミニマルなものに、少しスパイスを感じるものが良いなと感じることが多いです。自分が良いなと思ったものを集めてできた空間なので、「これとこれが合うかも!」と思って計画的に買うのではなく、集まったものが自然と馴染んでいきました。

また、猫との暮らしを始めてからは、猫のために過度に猫グッズを増やすのではなく、人間の生活にも馴染むようなデザインのグッズを選ぶことを心がけています。猫が悪戯することは少ないですが、アート作品が落ちてしまわないように、念のためミュージアムジェルで固定するといった工夫もしています。

お気に入りの場所は、日本と北欧を組み合わせたダイニングスペースです。北欧ビンテージテーブルや日本の水引のテーブル、アルネ・ヤコブセンの名作アリンコチェア、そして、デンマークのコペンハーゲンにある工房で熟練した職人によって一つひとつ丁寧に作られたSEMI PENDANTといったアイテムを取り入れています。棚の上や壁には、少しずつ集めてきたお気に入りのアート作品を飾り、気分が上がる空間にしています。 

空間に静けさと遊び心を添える、アートとクラフト。

光井 威善さんのBottle People

透き通るガラスが美しい人型のアートピースです。ガラスの硬質なイメージとはうってかわって、有機的で柔らかいフォルムが印象的でした。どうやって吹けばこの形になるか想像できず、卓越した吹きガラスの技術があることが伺えます。職人としての技術が融合した作品だと思います。ぼてっとしたフォルムですが、佇まいが静寂で空間にスッと馴染む絶妙なバランスの美しいアートピースです。

 

小川学(HAyU)さんのワイヤーアート 

「飾る人が変化できるアート」をコンセプトに、フリーハンドで作り上げるワイヤーアートです。リアルなアニマルヘッドだとハードになりがちですが、ワイヤーで作られているため重くなりすぎず、1体だけでも部屋を印象深くしてくれます。見る角度や、光のあたり具合で影の落ち方や表情が変わり飽きさせません。我が家には4体いて、テーマを考えて複数体飾るのが楽しいです。リビングダイニングはサバンナをイメージしています(笑)。

 

Monmouth Glass Studioの吹きガラス照明 

2012年にニュージーランド出身のスティーブンとアメリカ出身のアイザックの二人によって設立されたガラススタジオの美しい吹きガラス照明です。松陰神社前にあるライフスタイルショップThisさんで初めて見たとき、吹きガラスの美しさや、コードもデザインの一部として取り入れるユニークなフォルムに惹かれました。海外のデザインの自由さが楽しいところだと思います。昼間の日が当たっている姿も綺麗ですが、夜に光を灯した時もなんともいえず美しいです。インテリアであって、アートピースにもなりうる一品です。

 

Jaime Hayon ×九谷焼 上出長右衛門窯の器 

スペインのデザイナー「ハイメ・アジョン」と140年もの歴史を持つ九谷焼の窯元「上出長右衛門窯」のコラボレーション作品です。まだインテリア業界にいた頃、日本ではあまり出ない色彩やデザインを生み出すハイメに憧れていました。当時まだ多くない収入でしたが、なんとか捻出して急須と湯呑みと醤油入れを購入しました。形や柄など自由な発想で作られているのに、日本の伝統を守ったその作品は唯一無二だと思っています。引っ越しの時に急須を落として割ってしまい絶望しましたが、銀継ぎをしてもらい今も大切に使っています。 

家がいちばん好きになった。

猫と暮らし始めて一番変わったことは、外出が少なくなったことです。仕事柄、外出や外食することが多かったですが、今は早く家に帰りたいと思うことが増えました。在宅できる仕事に変えたということも大きかったですが、19時には家にいることが多いです。

猫たちがいることで、家にいることが一番好きになりました。今は高齢になって寝てばかりですが、そこに存在があるだけで安心します。その猫たちへの恩返しとは言いませんが、快適に過ごせるような居場所づくりができれば良いなと考えています。人間も猫も付かず離れず、ゆっくりと歳を重ねていきたいです。 

【&CATのお気に入りアイテム】

TOG Arcを気に入って使っています。高齢になってきて縦型の爪とぎに反応しなくなりましたが、横型のこの爪とぎは腰への負担が少ないのかよく使っています。爪とぎとしてだけではなく、凹みが体にフィットするのかベッドとしても愛用。シンプルで部屋のインテリアに馴染むデザインは、飼い主的にもポイントが高いです。 
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